COVID-19PCR検査などの実施に関して思うこと

 保健所、帰国者・接触者相談センターに携わっている方々の大変さは想像に難くありません。国内で蔓延してる現在において、未だに帰国者・・・センターと言う名称も不適切に思いますし、多忙な保健所にPCR検査を行うかどうかの判断を負担させるようなことは避けるべきだと思います。そろそろ帰国者・接触者相談センターなど廃止して、すべての発熱など風邪症状の方は、保健所(帰国者・接触者相談センター)に問い合わせることなく、一般の医療機関(当院のような開業医を含め)を受診し、そこで、問診、採血、レントゲン、CTなどを実施して、COVID-19が疑わしければPCR検査を依頼して(保健所にPCR検査実施の可否を問い合わせるのではなく)実施できるシステムにするべきだと考えます。勿論、一般の医療機関では、COVID-19の可能性がある患者さんの診療を他の患者さんと隔絶する工夫が強いられます。当院でもできる限りの工夫をして、COVID-19であってもそうでなくてもタイムリーな診断、治療が提供出来るように日々改良を心がけています。また、PCR検査、抗体検査なども許されるのであれば、スタッフのリスクを最小限にする工夫をして対応したいと考えています。

202057

5月 7, 2020

COVID-19ニューヨークと東京を比較して

 待望のニューヨークでの抗体保有率が発表されました。

NY州

NY市

人口

19450

8399千

抗体保有率

13.9%

21.2%

推定抗体保有者

2703550

1780588

感染者

263460

145855

死亡者

15740

11267

推定抗体保有者/感染者

10.3

12.2倍

死亡者/推定抗体保有者

0.6%

0.6%

死亡者/感染者

6.0%

7.7%

 ニューヨークでも今まで見えていた患者数は氷山の一角、約10分の1であったことがわかりました。また、感染者中の死亡率は67%ですが抗体保有者数を母数にすると死亡率は0.6%になります。東京での現在までの感染者数は3572人、死亡者数は87人で死亡率は2.4%となります。医療崩壊に陥ったことはニューヨークでの死亡率が高くなったことの一因かも知れませんし、感染から死亡までのタイムラグにより、東京ではこれから死亡率が上昇する可能性もありますが、日本ではPCR検査の実施率が低いことを考えると、もっと感染者母数が多い可能性もあり、東京での死亡率はニューヨークの半分程度の可能性が高いと思います。昨日の慶応大学のデータは数が少なすぎるのでこれから推測するのは危険ですが、もしかすると東京(日本)では感染者の中で感染が発覚する率(症状が出現する率)も低い可能性が考えられます。いずれにしろ近い内に国内の抗体保有率が示されることになるでしょうし、抗体保有率の上昇を緊急事態宣言解除もしくは緩和の決断をする材料にした方がよいのではないかと考えます。

2020年4月24日

4月 24, 2020

COVID-19はもう日本では恐くない?かも

 本日の朝日新聞の記事です、有料記事のため、全文を転載できせんが、知らないうちに新型コロナに感染している人は意外に多い事がしめされています。

慶応大病院は、新型コロナウイルス以外の病気で入院する予定の患者へのPCR検査をした結果、約6%の人が自覚症状がないものの陽性だった、と公表した。米国では、同様の調査で約13%だったとの報告もあり、国内でも市中で感染が広がっていて、・・・」慶応大学病院の報告ではまだ検査数が少ないので正確な事は言えませんが、既感染の人を含めると10%以上存在する可能性があります。そうなると東京都ではすでに100万人以上が感染したことになり、100万人感染しても死亡者は100人以下しか居ないことになり、季節性インフルエンザより死亡率が低いかも知れない、と言うことになります。(インフルエンザでは昨年日本で3000人以上が亡くなっており、1月は毎日50人以上が亡くなっていました。)しかし、この記事では前文に引き続き「感染に気づかないまま院内感染が起こるリスクが改めて浮き彫りになった。」とさらに不安を煽るようなコメントが書かれていました。この情報から推測できることは感染者の中では死亡率は当初の予想よりもはるかに低い(発病者の中では高いかもしれないが)と考えられること、国民がみんなでがんばっても感染は予想外に拡がっている可能性が高いということ、国民の多数が感染したとしてもそれほど多くの死者にはならないと考えられることであり、むしろ吉報と考えてもよいと思います。そして、恐れすぎるあまりに、過剰防衛で医療崩壊を起こしたり、経済破綻を来すべきではないように思いますがどうでしょう?

 さらに「別の病気で入院する患者のなかに、新型コロナの感染者が交じっていた割合については、米国でも報告がある。米コロンビア大学アービング医療センターのグループの調査では、3月22日~4月4日にニューヨークの2病院に入院した症状のない妊婦215人に検査を実施。約13.4%にあたる29人が無症状ながら陽性だった。」と書かれていました。

 添付資料のように新型インフルエンザの時も日本は世界各国に比べて極めて死亡率が低かった事実があります。早急に抗体も含めて広く追加調査をしてほしいと思います。

新型インフルエンザの国別死亡率

死亡数 人口10万対死亡率
米国 12000 3.96
カナダ 428 1.32
メキシコ 1111 1.05
豪州 191 0.93
英国 457 0.76
シンガポール 25 0.57
韓国 257 0.53
フランス 312 0.51
NZ 20 0.48
タイ 225 0.35
ドイツ 255 0.31
日本 199 0.16

2020年4月23日

4月 23, 2020

COVID-19は足からもうつる?

ダイヤモンド・プリンセス号の患者経過

PCR+

無症状者

ICU

死亡者

310

696

410

7

321

712

331

12

8

330

712

331

10

11

410

712

331

8

11

419

712

331

4

13

 

 「ブログ : COVID-19に関して今一番知りたいこと」で述べましたようにクルーズ船での感染データは一般社会と年齢構成の差があることを除けば、一般社会でのCOVID-19感染の縮図と考えても良いと思います。このデータから推測されることは・・・

PCR陽性者の内、最後まで無症状である確率は331/712=46% 感染者の約半数は無症状。

②死亡率はPCR陽性者712人中1317=1.82.3%、発病者381(712-331)人中1317=3.44.5%

 まとめると、感染者(PCR陽性者)の死亡率は約2%、有症状者の死亡率は約4%となります。PCRの実施率は国や地域によって異なるため、医療レベルや人種による差がないとすると、死亡者数の約50倍の感染者が存在すると考えられます。ただし、潜伏期間と病気の進行期間を考慮するとその感染者数は死亡者がカウントされた日より約2週間前の感染者数となります。

 各国の10万人あたりの死亡者数を比較すると各国の感染率もそれに比例していることが推測されます。420日時点での各国の10万人あたり死亡率は、アメリカ=12.4人、フランス=30.3人、イタリア=39.0人、イギリス=23.9.スペイン=43.8人に対して、日本=0.13人、韓国=0.46人、タイ=0.05人、ロシア=0.24人と大きな差があります。前者は土足で家に入る国、後者は家に入るときに靴を脱ぐ国です。なので、もしかしたらコロナは足(靴)からもうつる?つまり、患者さんがマスクをしてもしなくても飛沫とともにウィルスは地面に落ちます。その靴で家に入り、シャワーを浴びて裸足で家の中を歩き、そのままベッドに入ればウィルスは口や鼻に入るかも???但し、以下の国も家に入るときに100%ではないにしても靴を脱ぐことが多いそうですが、比較的死亡率は高いようです。トルコ=2.4人、スウェーデン15.4人、イラン=6.15人などです。死亡者の数は厚生労働省からの報告、各国の人口は国連からの報告を利用し、土足で家にあがるかどうかはネット上で得た情報です。

 ただ、感染者が咳をした場所の床はウィルスが存在している可能性は高く、有症状者(当院ではかぜ外来)は原則、建物外での診察が良いのではないかと考えています。

2020年4月21日

4月 21, 2020

COVID-19現時点で考えられる感染拡大予防策

 PCR検査の実施が安易に勧められない理由に関しては「F’sブログ : COVID-19PCR検査と現在最大の悩み」で述べましたが、PCRで診断されていない軽症者や無症状感染者が感染拡大の要因になっていると考えられていることと、軽症者や無症状感染者をホテルなどの施設に隔離する方針が示されていることから、以下の点に留意して積極的にPCR検査を行うべきではないかと考え方を改めました。

 PCR検査の偽陰性率(本当は感染しているのに、感染していないと判断されてしまう可能性)が3040%存在することを考え、PCR検査結果が陰性であることはCOVID-19を否定する根拠にはならないことを念頭に置いて検査結果を利用しなければなりません。具体的には陰性であっても感染を否定できないため、症状がある方には外出を禁ずる。陽性であった場合には家族への感染予防と徹底的隔離のためにホテルなどの施設に入って頂く。

 また、検査の場での感染拡大を絶対に予防しなければなりません。入院が必要な患者さん以外に対しては、病院などの医療機関での検査は避け、各地域で予約制にして広場や大きな駐車場を利用して、完全防護策を施した上で検査を行うべきではないかと考えます。

 さらに、ホテルなどでの患者さんの世話係として、クルーズ船で大活躍し、感染者が一人も出なかった、優秀な自衛隊員に御願いするのがよいのではないかと考えます。

2020年4月6日

4月 6, 2020

COVID-19PCR検査と現在最大の悩み

 PCR検査を風邪症状の方には行うべきではありません。それは、PCR検査では本当は感染していても検査上陰性の結果になってしまう偽陰性の場合があるからです。陰性と判定されると安心して出かけてしまう方の中に本当は感染している方が含まれてしまい感染を拡大させてしまう危険性があります。また、風邪症状で陽性だとわかっても治療方法がありません。さらに、検査の場所に行くだけで、他の人に感染させたり、感染させられる危険性があります。韓国とイタリアでCOVID-19の感染拡大が爆発的になった理由は安易にPCR検査を受けられる体制が悪かった、と言う説があります。今まで、日本が爆発的な感染拡大に至っていないのは、PCR検査を安易に受けられないシステムにしていたからだと考えますが、このあたりの説明を政府がきちんとしていたかどうかは私の記憶では定かではありません。よって、一番大事なことは風邪症状を認めたら、休む、休ませる。風邪を引いたらCOVID-19の可能性を考え、人と接しないようにする。その上で発熱や咳の持続、息苦しさや強い全身症状が出現したら保健所に相談して指示を仰ぐようにするべきだと考えられます。ただ、ここで現在あまり取り上げられていない問題ですが、現在の最大の悩みがあります。インフルエンザの場合には発症して五日以上、かつ平熱になって二日以上経過したら出勤もしくは登校可能となっていますが、今回のCOVID-19に関してはそのような指導がありません。勿論、COVID-19とは皆さん診断されてはいないわけですが、風邪症状を認めた場合にはCOVID-19の可能性を考えて仕事や学校を休むわけなので、COVID-19と仮定して対応しなければなりません。COVID-19の場合はインフルエンザより長期間に渡ってウィルスを排出しているという報告もあります。例えば、風邪症状の方が平常の状態に回復した時点でPCR検査を二回受けて陰性であれば出勤や登校を可能にする、などの方法も考えられますが、これだと莫大の検査数になり現実的ではなさそうですし、検査場で再感染してしまうリスクもあります。100%安全な状態は望めませんが、風邪症状から回復して、この条件を満たせば90%以上は大丈夫、と言うような指針ができないものかと考えます。そのためにも、「F’sブログ : COVID-19に関して今一番知りたいこと」で述べましたように、実際に今まで感染ルートが判明しているケースで、感染させた人は感染させた時点で症状がなかった人もいるのか?それを知りたい。

2020年3月14日

3月 14, 2020

COVID-19が今この世に現れた理由と我々が行うべきSustainable(持続可能)な対応

 新型コロナは何故、今、地球に現れ、全世界を脅かしているのか?実は地球を救うために現れたのではないかと妄想しています。利己的で欲の深い地球人がいくら議論を重ねても地球温暖化は止まらず、毎年大気中二酸化炭素濃度は高くなる一方です。地球を温暖化から救うために新型ウィルスは、多少致死率を高くして十分に人々を警戒させ、経済活動を抑えなければならない。そして、一ヶ月や二ヶ月でおさまってしまってはCO2削減効果は不十分なので、12年と続けなければならない。来年はきっと大気中二酸化炭素濃度が下がるに違いない。政府は収束のためにこの12週間が大切だと何の根拠もなく宣言しましたが、現実からかけ離れた数字だと思います。そのうち、大恐慌になってコロナウィルスで死ぬよりもコロナ関連死(倒産な破産で自殺など)の方が増えてしまうような危険性もある。

 いずれにしろ、予想される長丁場の戦いに、感染予防に使う物(マスク、消毒液、個人防護具など)を無駄遣いしないで、二酸化炭素をある程度抑える程度の経済活動抑制にとどめ、大恐慌にならないような、Sustainable(持続可能)な対応を日々考えなければならないと思います。

 例えばマスクに関して。感染予防の意味ではマスクの効果はたったマスクの面積だけ。マスクにウィルスが付着したとしたら、おでこにも髪の毛にも付着していると考えた方がよいでしょう。医療従事者は一般人よりコロナ感染のチャンスが多いかもしれない。またコロナに感染しても半分以上は無症状と言われているので、無症状でも感染しているかも知れない医療従事者が飛沫を拡散しない目的としてマスクを着用すべきかもしれません。しかし、医療従事者にしても一般の方にしても自分が遷されないようにするためのマスクはほとんど意味がないと考えます。ただし、感染飛沫を浴びる可能性がある特殊な医療現場ではマスクだけではなくPPE(個人用特殊防護具)が必要になります。そして、コロナウィルスのPCR検査のための検体採取に貴重なPPEを使用しない工夫(F’sブログ : COVID-19に対する検査体制 参照)が必要かと考えます。そして、もしウィルスに感染していても症状がない人が感染を広める可能性か低いのであれば、PCR検査を簡単には実施できない現状では少しでも風邪症状がある人を外出させない、出勤させない、登校させないようにさせることを厳重に守らせることで全国休校は不要になるかも知れません。また、日をまたいで感染させないこと、具体的には屋形船やライブハウスやコンサート会場などで、スプレッダーが居なくなった翌日以降でもその場所で感染した事例がないことが確認されれば、それを念頭に置いて業務を継続することが可能になる業種もあるでしょう。実際、当院のかぜ外来は新型コロナウィルス感染に配慮し、風邪症状のある人の診療はその日の診療時間の最後の1時間に限定し、終了後に患者さんが触れた可能性のある部位の消毒は行いますが、基本的に翌日の診療までには12時間程度あけるようにしています。(F’sブログ : COVID-19に関して今一番知りたいこと 参照)

2020年3月10日

3月 10, 2020

COVID-19に対する検査体制

 コロナウィルスに対するPCR検査が公的保険適応となりましたが、検体採取は完全防護服でなければ実施してはいけないことになっています。そうであれば、インフルエンザ検査のための検体採取もCOVIDを否定できていない患者さんに対して行うので全く同じリスクがあることになると思います。数限られたPPE(個人用防護具)は感染した患者さんの診療時に使うべきであって、検査の際に無駄に使用すべきではないと考えます。提案としては、インフルエンザも含め、検体採取は屋外で行う。さらに、大きなアクリル板などで患者さんと検者を隔て、患者さんが風下ななるように配置。アクリル板に穴をあけてそこに丈夫なゴム手袋を保育器のようにつけておき、そこから検査を行う。検体の処理から判定までの細かい手順は検者が汚染されないように工夫すればできるでしょう。この検体採取用簡易防御設備を自作しようと思い、ホームセンターで材料を買ってきましたが・・・まだ、できていません。このブログは個人的なつぶやきであり、クリニックの総意ではありません。当院のスタッフはこの設備の必要性や意義は感じていないようです。

 さらに世の中に提言すれば、入院患者以外は屋外(広い駐車場など)に設置した仮説簡易検査センターみたいな所でウォークスルーかトライブスルーで検査し、基本的に病院の建物内で検査すべきではないように思います。

2020年3月10日

3月 10, 2020

COVID-19日本の現状

 日本のクルーズ船以外の発症者数、退院者数、ICU入院者数、死亡者数をグラフにまとめてみました。死亡者はそれほど増えていませんが、退院者があまり増えていないのが気になります。単に隔離しているだけなのか?

2020年3月10日

3月 10, 2020

COVID-19中国の収束しつつある現状と日本の今後

 厚生労働省のデータから中国でのCovid発症者と死亡者の推移を見ると発症者数、死亡者数ともに減ってきていることがわかりますが、当初言われていた死亡率2%よりも最近の死亡率は高く4%弱となっています。これは発症してすぐに致命的にはならず、恐らく1-2週間もしくはそれ以上のタイムラグがあるためと考えられます。いずれにしろインフルエンザの死亡率0.1%に比較するとかなり高いことは確かです。

 しかし中国の人口138千万人の中でかりに10万人発症したとして発症率は0.007%、かりにその4%4000人が亡くなったとして国民全体の死亡率は0.0003%になります。

 ただ、大ざっぱに日本は中国の人口の10分の1としても、日本はこの10分の1の被害で済むとは限りません。中国は日本ほど自由な国でない分、国の統制力は強いと考えられ、感染拡大阻止のための国の施策はかなり強力なものであるようです。このように厳しい統制のおかげて発症者、死亡者が減少してきている可能性もあり、日本のあまい規制ではもっと拡がるかも知れない・・・。

2020年3月10日

3月 10, 2020