ダイヤモンド・プリンセス号の患者経過
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PCR+ |
無症状者 |
ICU |
死亡者 |
3月10日 |
696 |
410 |
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7 |
3月21日 |
712 |
331 |
12 |
8 |
3月30日 |
712 |
331 |
10 |
11 |
4月10日 |
712 |
331 |
8 |
11 |
4月19日 |
712 |
331 |
4 |
13 |
「ブログ : COVID-19に関して今一番知りたいこと」で述べましたようにクルーズ船での感染データは一般社会と年齢構成の差があることを除けば、一般社会でのCOVID-19感染の縮図と考えても良いと思います。このデータから推測されることは・・・
①PCR陽性者の内、最後まで無症状である確率は331/712=約46% 感染者の約半数は無症状。
②死亡率はPCR陽性者712人中13~17人=1.8~2.3%、発病者381(712-331)人中13~17人=3.4~4.5%。
まとめると、感染者(PCR陽性者)の死亡率は約2%、有症状者の死亡率は約4%となります。PCRの実施率は国や地域によって異なるため、医療レベルや人種による差がないとすると、死亡者数の約50倍の感染者が存在すると考えられます。ただし、潜伏期間と病気の進行期間を考慮するとその感染者数は死亡者がカウントされた日より約2週間前の感染者数となります。
各国の10万人あたりの死亡者数を比較すると各国の感染率もそれに比例していることが推測されます。4月20日時点での各国の10万人あたり死亡率は、アメリカ=12.4人、フランス=30.3人、イタリア=39.0人、イギリス=23.9人.スペイン=43.8人に対して、日本=0.13人、韓国=0.46人、タイ=0.05人、ロシア=0.24人と大きな差があります。前者は土足で家に入る国、後者は家に入るときに靴を脱ぐ国です。なので、もしかしたらコロナは足(靴)からもうつる?つまり、患者さんがマスクをしてもしなくても飛沫とともにウィルスは地面に落ちます。その靴で家に入り、シャワーを浴びて裸足で家の中を歩き、そのままベッドに入ればウィルスは口や鼻に入るかも???但し、以下の国も家に入るときに100%ではないにしても靴を脱ぐことが多いそうですが、比較的死亡率は高いようです。トルコ=2.4人、スウェーデン15.4人、イラン=6.15人などです。死亡者の数は厚生労働省からの報告、各国の人口は国連からの報告を利用し、土足で家にあがるかどうかはネット上で得た情報です。
ただ、感染者が咳をした場所の床はウィルスが存在している可能性は高く、有症状者(当院ではかぜ外来)は原則、建物外での診察が良いのではないかと考えています。
2020年4月21日